審美歯科

理想的な顔のバランス

レオナルド・ダ・ヴィンチが分析した顔のバランス

レオナルド・ダ・ビンチは、様々な人の顔を計測し、人間の顔の理想的な顔のバランス(比率)を分析しました。
この比率というのは、顔全体、のどの高さ、またはどの位置に顔のパーツ(すなわち、眉、鼻尖、唇、眼、歯)があると美しいと言われる比率です。
これは、歯科だけでなく、医科においても、また建築、芸術、など、さまざまな分野でも使用されています。
レオナルド・ダ・ビンチの「黄金比」とも言われます。

顔のバランスの基準

①ヴァーティカルプロポーション(垂直的位置関係)
髪の生え際から眉の上縁まで、眉の上縁から鼻尖部まで、鼻尖部からあごの下部までの距離のバランスの比率 1:1:1がベスト。
個人差はありますが、一番重要なのは、鼻尖部からあごの下部までの距離(下顔面1/3)とバランスです。
下顔面1/3は、口唇の状態や歯の位置、かみ合わせにより決定されます。
また鼻の下から、上唇までの距離と上唇からあごの下部までの距離の比率が、1:2がベストです。

下顔面1/3は、顔の全体的な審美的外観を決定する重要な役割を果たします。
あごの骨の成長がアンバランスであったりすると、このプロポーションが大きくずれてきます。例えば、受け口の場合、1/3以上になってしまいます。
今までの歯科治療に不備があったりすると、1/3以下になることが多いです。特に奥歯を多く失っている方は、このようになり、年齢よりも老けたお顔になってしまいます。日本人の多くの年配の方は、この症状を呈することが多いのが現状です。

②シンメトリー
両目の瞳孔を結んだ線とその瞳孔間の鼻の中央の位置から垂直を引いた線(正中線)と顔のバランス。
正中線は、顔の中央にきているかどうか。
正中線を境に左右対称的な顔をしているかどうかを判断します。正中線と 上、下のあごの位置が大きくずれている場合、かみ合わせが、ずれていたり、あごの骨が、歪んでいたり、顎関節に問題がある可能性があります。正中線と上下歯の位置が左右にずれている場合、かみ合わせがずれている可能性があります。

③唇のバランス
唇の左右の口角(両脇)を結んだ線(口唇線)が、瞳孔線と平行であるかどうか判断します。通常平行となります。口唇線が傾斜している場合、かみ合わせのずれ、あごの骨格のずれ、口輪筋の不調和が考えられます。

④歯のゴールデンプロポーション
最も安定し、美しいとされる長さの比率は二番目前歯を1とすると、0.618:1:1.618になることです。
故ダイアナ妃の歯のバランスは限りなくこれに 当てはまると言われています。

笑顔のバランスと顔のバランス

笑顔のバランスは顔全体のバランスとかみ合わせの位置関係、歯の形や大きさ、歯並びによって決定されるものです。
審美歯科の医療の現場では、客観的な基準が存在し、それに基づいた検査→診断→治療計画→治療が行われます。

ご自身で鏡を見ながらある程度は判断することができるかとは思いますが、顔全体のバランスとかみ合わせの位置関係をを見極めるのはは専門医でないと難しいと思われます。
しっかりとしたバランスを知りたい場合は、専門医に聞いてみて下さい。