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癒合歯(ゆごうし)について

癒合歯(ゆごうし)とは?

癒合歯は通常1本ずつ生えてくる歯が2本くっついた状態で生えてくる歯のことを言います。特徴的には真ん中がくぼんでいて、平べったい形状をしています。2本分の歯よりも少し小さめですが、1本分の歯よりはやや大きいです。乳歯の前歯に多くみられます。

癒合歯があることで起きる3つのリスク

〈45%の確率でその後、生えてくる永久歯が存在しない〉
癒合歯自体は、問題ありませんが、その後生えてくる永久歯に問題があります。乳歯の前歯の根っこは通常1本。2本であれば2本の根っこが存在します。しかし、癒合歯は隣同士がくっついているため根っこが1本になっています。乳歯の存在を確認してから出来始める永久歯は2本分できずに1本分のみできるため1本の永久歯が存在しなくなることがあります。 その結果、将来的に歯の数が正常ではなくなり歯並びや噛み合わせに影響がでる可能性があります。

〈生え変わりの時期が正常でない〉
癒合歯は正常な歯よりも幅が広く次に生えてくる永久歯が小さいことも多いです。通常、永久歯自身が生えてくる時に乳歯の根っこは吸収され乳歯が頭の部分だけになり、グラグラ揺れて抜けることが自然です。癒合歯は吸収が上手くされずにグラグラ揺れてこないことがあり、永久歯の生え変わりが自然に行なわれない場合もあります。

〈癒合している境目が虫歯になりやすい〉
癒合している歯の境目は溝になり、プラーク(歯垢)がたまりやすく、虫歯になりやすいです。また、磨きにくいことから、歯茎の周りに汚れがたまり、炎症を起こすこともあります。

癒合歯と言われた場合の処置

〈フッ素塗布〉
3ヶ月に一度、フッ素塗布をオススメしています。フッ素塗布をすることで、歯を強くしていきます。
〈定期的な経過観察〉
歯の数による嚙み合わせや歯並びのリスクを考慮して、経過観察していくことをオススメしています。また、虫歯になりやすく汚れも溜まりやすいので、定期的に来院して、虫歯のチェックも同時にしていきます。